開業、開店時に贈る花輪は交際費?

開業、開店というと、まずイメージされるのが開店等祝いの花輪です。特に店舗用の機材や商品を提供している会社にとっては、社名等を花輪に入れ送るという行為は慣例的なもので、広告宣伝費などで処理できるのではと考える方もいます。
しかし、残念ながらその
花輪代は交際費として処理することになります。なぜならば、法人税法基本通達において、法人が得意先や仕入先など、社外の者の慶弔、禍福(かふく)に際して支出する金品については交際費に該当することになっているからです。開店は禍福の「福(めでたい事)」にあたるものと考えられます。
いくら花輪に社名が入っていても、それは主に花輪を贈る得意先の歓心を買うためのものと考えられますから、広告宣伝費にはあたりません。結果、花輪代は交際費として処理をしなければならないわけです。

役員報酬の増額改訂について

平成18年度4月1日以降に開始する事業年度においては、役員報酬について以下の様に改正されました。

金額の改訂時期…
会計期間開始の日から3月を経過する日まで
定時総会等で役員報酬が
増額改訂された場合、増額部分の一括支給は認められない。

例)5月決算法人(定時総会7/27)
   改訂前100万円、改定後120万円の場合
   旧法…6月から遡って120万円とし、差額の40万円(6、7月分)を8月に一括支給する。
       (→4/1以降適用不可)
   新法…?8月から120万円とする。又は
        ?増額分20万円×12=240万円を8月から5月まで(10ヶ月)で按分計算する。つまり8月から124万円

改訂前の各月の支給額と改定後の各月の支給額が同じであることが必要です。また、
改訂時期以外に増額した場合、増額部分は損金不算入となります。


信用保証協会の保証料率の割引について

借入の際に利用することのある信用保証協会ですが、このたび「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を使用した場合に、保証料の割引きを行うという改正が行われました。
 もともと保証料率は、会社の財務内容に合わせて9段階の基準料率(0.5%〜2.2%)に分けられ、それにその他の要素(定性要因)を加味して決定となります。
 今回の改正では、税理士が「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」を作成して提出した場合、その他の要素として保証料率の0.1%の割引が適用されるようになりました。
このチェックリストは、4月28日に公表されたばかりのものなので、今後活発に利用されることが予想されます。

5,000円以下の飲食費 続報

1人当たり5,000円以下の飲食費を損金算入(課税されない)とする規定が、平成18年4月1日以後開始する事業年度(3月決算法人については、4月1日以後に支出するもの)から開始されました。この規定(飲食費が課税されないため)の適用を受けるためには、

(1)相手が社外の者であること、
(2)飲食費が1人当たり5,000円以下であること
の2点が要件となっています。このことを示すために飲食費の領収書等の書類に、次の項目の記載が必要となります。

領収書等に日付、金額、飲食店名及び所在地が記載されていること
飲食に参加した者(得意先、仕入先他事業に関係のある者)の氏名又 は名称
飲食に参加した者の人数

※贈答品及び、ゴルフ接待時や宿泊を伴うものについては、飲食費等の部分 を抜き出して適用することはできません。
※記録された事項に偽りがあれば重加算税等の対象となるものと考えられます。
※税務調査時の対応を考慮して、他の領収書等の綴りとは別に保存するのが ベターです。

ウィニー駆除費用の税務処理

 最近、ファイル交換リストのウィニーを利用した者がウィルスに感染し個人情報が流出してしまう事例が多くみられます。
 ところで、ウィニーを介したウィルス感染を未然に防止する手段として、ウィルスと同様にウィニーを発見すると自動的にパソコンから削除するソフトウエアがありますが、仮にこのソフトウエアを複数のパソコン用にライセンス契約で購入した場合、その取得価額は購入費用全体でみるか、それともパソコン1台当たりに換算するのでしょうか。
 この場合、税務上の少額減価償却資産の判定で「通常1単位として取引される単位で判断する」とされています。現在、その価額が5人分で4万円弱とみられているので、100人分を80万円で購入しても1台当たりの取得価額が10・20・30万円以下であれば、一括償却制度等の適用を受けることができ、購入時点に全額一時で損金算入が可能となります。

長者番付の廃止

 毎年マスコミを賑わせている高額納税者公示(長者番付)が平成18年4月1日から廃止される見込みとなりました。
 この制度は1千万超の所得税を納めている人の住所・氏名・納税額を5月の一定期間中、各税務署の掲示板に公示されるものですが、高額納税者の情報が別の用途に悪用されるケースが多いことや、個人情報保護法が全面的に施行されたこと等を受け、所得税とあわせて、相続税、法人税等の公示制度が廃止される運びとなったようです。
 したがって長者番付の公示は昨年5月が最終となり、本年度申告分(平成17年度所得税)から廃止されることとなります。



同族会社の役員報酬の損金算入が規制される?

 平成18年度税制改正で、同族会社の役員給与の取扱が見直されることになりそうです。
 実質的な一人会社(オーナーとその同族関係者が90%以上を保有するなど一定の同族会社)のうちで、その役員の給与を損金に算入しなかった場合の所得金額が、800万円を超えるなどの一定の要件に該当するときは、その役員の給与所得控除額相当額を法人の所得に加算するというものです。
 まだ確定した訳ではないですが、実施されれば中小企業にとって非常に大きな影響がある規定です。この背景には、5月に予定される新会社法の施行に伴って法人設立が容易になり、節税だけを目的とした法人成りが増加すると予想されることから、個人事業者との課税上の不公平を是正する目的と思われます。


税制による粉飾決算防止を求める声

 ライブドア事件を発端に、健全な株取引保護の観点から、税制で粉飾決算を防止する方策がないかを検討する動きが出始めました。
 議員からは「粉飾決算を行った企業に対して、現行の税制の取扱いを厳しくするか罰則を設けるなどして、粉飾決算を牽制する方策が必要だ」と指摘する声が出ています。
 粉飾決算により実際よりも多く法人税を納めると、更正の請求をすれば、5年間納めすぎた税金の額が控除されます。また、控除しきれない税額についても、5年目の申告後に残りが全額還付されますが、「こうした税制のままでは健全な株取引は保護できないのではないか」と危惧する声が聞かれています。



商品が盗まれたとき「盗難損」として計上する必要なし

 確定申告では、災害・盗難・横領などで損害が出た場合の救済措置として、それに応じた金額が控除される「雑損控除」があります。しかし、その対象は、家具、衣類など生活に必要なものとされているため、販売用の商品が盗難にあった場合は対象にはなりません。
 商品の盗難にあった場合、その損害額は必要経費となりますが「商品盗難損」などとして計上するわけではありません。盗まれた商品については、年末の棚卸のときには在庫がその分だけ減るため、結果として売上原価がその商品の仕入分だけ上がることになるのです。
 なお、個人商店で損害保険に加入している場合に商品の盗難により保険金を受けたときには、事業所得の収入金額に算入することになります。



会社設立前の売上を設立後の売上として計上できる

 会社を創る場合、ある程度の売り込み先を確保したうえで設立するケースが見られるため、会社設立前(会社の登記前)に「売上」が発生してしまうことがあります。この会社設立前の「売上」を税務上はどのように処理するのでしょうか?
 原則として、会社設立前の損益については、設立登記前の組織体が個人事業者ならば「個人の損益」、団体としての実態があるならば人格のない社団等の損益として処理をします。
 ただし、損益が発生している期間が短い場合は、国税当局が「その間の取引を会社と区分して計算し、申告するのは手数のかかること。また、そのような短い期間の取引金額は、通常さほど大きくはないので、個人事業者の法人成りの場合を除いて設立第1期の事業年度の損益に含めて申告しても構わない」としています。


5,000円以下の飲食費は交際費?

 18年度税制改正で、お客様との飲食費について、1人当たり5,000円以下であれば、一切税務上の交際費として課税されないことになる予定です(適用期間は、平成18年4月1日から平成20年3月31日)。
 現在は、会議に関連して通常要する費用の範囲であれば、会議費として全額損金計上できます。具体的な金額については、規定されていませんが、概ね3000円程度(1人当たり)であれば、交際費として課税されないとされています。


カゼの予防接種代は医療費控除できない?

 寒さが増す毎日で、カゼ、特にインフルエンザには気をつけたいものです。最近は予防接種を受けられる方も多いと思われますが、予防接種費用は健康保険の対象とならないため、家族全員ともなれば結構な支出を伴います。
 となれば当然のことながら”医療費控除できるのでは?”と考えてしまうのですが、残念なことに、こうしたインフルエンザの予防接種等の”自分の意思による病気予防”を目的とするものは、”病気の治療目的”ではないため医療費控除の対象となりません。
 ただし、カゼの予防接種以外のもので、医師の診療により病気の治療に必要とされた場合には医療費の対象となるものもあります(医師の診断書等が必要です)。