台風について


台風情報の聞き方

 気象庁では、台風による災害発生に備えて、台風監視を行い、台風情報や注意報・警報を発表しております。また、全国の管区気象台や地方気象台からは、その地域の特性を含めたきめ細やかな情報を発表し、それぞれの地域にあった防災上の注意を呼びかけています。 また、気象庁では防災効果を高めるために、台風などの気象情報の中で用いる熱帯低気圧と台風の表現を分類し、また、台風の大きさ、強さを以下のように区分しております。台風情報を聞かれる際、また防災措置を講じられる際にご活用ください。なお、いずれも風による分類ですので、雨の強さとも必ずしも一致しないことお含み置き下さい。

【台風と熱帯低気圧】
台風とは、東経180度以西に発生した熱帯低気圧が発達して強くなったもので、アジア東部を襲うものをいいわが国おいては中心付近の最大風速(10分間の平均風速の最大値)が毎秒17m/s(風力8)以上のものを言います。

【台風の大きさと強さ】(『台風に備えて』気象庁発行(平成13年3月)より抜粋)
大きさ
強さ
《階級》
《風速15m/s以上の半径》
《階級》
《最大風速》
〈表現なし〉
500km未満
〈表現なし〉
17m/s(33ノット)以上
33m/s(64ノット)未満
強い
33m/s(64ノット)以上
大型(大きい)
500km以上

800km未満

44m/s(85ノット)未満
非常に強い
44m/s(85ノット)以上
54m/s(105ノット)未満
猛烈な
54m/s(105ノット)以上
超大型

(非常に大きい)

800km以上

【風の強さと吹き方】(『台風に備えて』気象庁発行(平成13年3月)より抜粋)

平均風速(m/秒)
10〜15
15〜20
20〜25
25〜30
30〜
おおよその時速
〜50km
〜70km
〜80km
〜110km
110km〜
風圧(km量/?)
〜11.3
〜20.0
〜31.3
〜45.0
45.0〜
予報用語
やや強い風
強い風
非常に強い風
猛烈な風
速さの目安
一般道路の自動車
非常に強い風
特急列車
人への影響
風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。
風に向かって歩けない。
転倒する人も出る。
しっかりと体を確保しないと転倒する。
立ってはいられない。屋外での動物は危険。
屋外・
樹木の様子
樹木全体が揺れる。電線が鳴る。
小枝が折れる。
樹木が根こそぎ倒れはじめる。
車に乗っていて
道路の吹き流しの角度、水平(10m/s)、高速道路で乗用車が横風に流される感覚を受ける。
高速道路では、横風に流される感覚が大きくなり、通常の速度で運転するのが困難となる。
車の運転を続けるのは危険な状態となる。
建造物の被害
取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める。
ビニールハウスが壊れ始める。
綱製シャッターが壊れ始める。風が飛ばされた物で窓ガラスが割れる。
ブロック塀が壊れ、取り付けの不完全な屋外外装材がはがれ、飛び始める。
屋根が飛ばされ、木造住宅の全壊が始まる。

(注1)表に示した風速は、10分間の平均風速です。風の吹き方は絶えず強弱の変動があり、
    種運間風速は平均風速の1.5倍から3倍以上になることがあります。
(注2)風圧Pは、風速Vの2乗に比例します。上表は箱型の建物の壁が受ける圧力を示しています。
    (P=0.05・V2:P風圧、V風速)
(注3)「強い風」や「非常に強い風」以上の風が吹くと予想される時は強風注意報や暴風警報を発表して
    警戒を呼びかけます。なお、注意報、警報の基準は地域によって異なります。
(注4)この表を使用される際は、以下の点にご注意下さい。
    (1)風速は地形の廻りの建物などに大きく影響されます。風速は、風速計が置かれている地点での
      観測値ですが、同じ市町村であっても周辺の地形や地物の影響で風速は異なります。
    (2)風速が同じであっても、対象となる建物、構造物の状態や風の吹き方によって被害が異なる
      場合があります。この表では、ある風速が観測された際に、通常発生する現象や被害を
      記述していますので、これより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合もあります。
    (3)この表は主に近年発生した被害の事例から作成したものです。今後新しい事例が得られたり、
      表現など実状と合わなくなった場合には内容を変更することがあります。

【雨の強さと降り方】(『台風に備えて』気象庁発行(平成13年3月)より抜粋)


1時間雨量(ミリ)
10〜20
20〜30
30〜50
50〜80
80〜
予報用語
やや強い雨
強い雨
激しい雨
非常に激しい雨
猛烈な雨
人の受ける
イメージ
ザーザーと降る
どしゃ降り
バケツをひっくり返したように降る。
滝のように降る(ゴーゴーと降り続く。)
息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる。
人への影響
地面からの跳ね返りで足元がぬれる。
傘をさしていてもぬれる。
傘は全く役に立たなくなる。
屋内
(木造住宅を想定)
雨の音で話し声が良く聞き取れない。
寝ている人の半数くらいが雨に気がつく。
屋外の様子
地面一面に水たまりができる。
道路が川のようになる。
水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる。
車に乗っていて
 
ワイパーを早くしても見づらい。
高速走行時、車輪と路面の間に水膜が生じブレーキが効かなくなる(ハイドロプレーニング現象)。
車の運転は危険。
災害発生状況
この程度の長く続く時は注意が必要
測溝や下水、小さな川があふれ、小規模の崖崩れが始まる。
山崩れ・崖崩れが起きやすくなり危険地帯では避難の準備が必要。年では下水管から雨水があふれる。
都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込む場合がある。マンホールから水が噴出する。土石流が起こりやすい。多くの災害が発生する。
雨による大規模な災害の発生するおそれが強く、厳重な警戒が必要。
(注1)「強い雨」や「激しい雨」以上の雨が降ると予測される時は、大雨注意報や大雨警報を発表して
    警戒を呼びかけます。なお、注意報、警報の基準は地域によって異なります。
(注2)猛烈な雨を観測した場合、「記録的短時間大雨情報」が発表されることがあります。なお、情報の
    基準は地域によって異なります。
(注3)表はこの強さの雨が1時間降り続いたと仮定した場合の目安を示しています。この表を使用される
    際は、以下の点にご注意下さい。
  (1)表に示した雨量が同じであっても、降り始めからの総雨量の違いや、地形や地質等の違いによって
    被害の様子は異なることがあります。この表では、ある雨量が観測された際に、通常発生する現象や
    被害を記述していますので、これより大きな被害が発生したり、逆に小さな被害にとどまる場合も
    あります。
  (2)この表は主に近年発生した被害の事例から作成したものです。今後新しい事例が得られたり、
    表現など実状と合わなくなった場合には内容を変更することがあります。

2004年に発生した主な台風災害

台風名
時期
概要
損害
台風6号
6月中旬
大型で非常に強い勢力で沖縄近海を通過し、強い勢力を保ったまま四国に上陸。その後、明石から舞鶴を経て日本会に抜けた。沖縄から東北にかけて暴風となり九州から東海地方にかけ大雨をもたらした。
死者2名・行方不明者3名、負傷者110など
台風10号11号
7月末〜
8月初旬
2つの台風が相次いで四国に上陸。はじめに上陸した10号は特に近畿南部と四国地方に激しい雨をもたらした。また続いて上陸した11号も近畿南部や三重県を中心に大雨をもたらした。
死者3名、負傷者19名ほか
台風15号
8月中旬
東シナ海から日本海を進み、青森県に上陸。日本海側各地は暴風となり、四国・九州地方および東北・北海道地方に大雨をもたらした。
死者10名、負傷者22名など
台風16号
8月末
大型で強い勢力で九州に上陸。その後九州を横断した後、中国地方から能登沖に抜け、北海道上陸後に温帯低気圧となった西日本の太平洋側で大雨となり、台風が接近した各地で暴風となった。
死者14名、行方不明者3名、負傷者269名など
台風18号
9月上旬
大型で非常に強い勢力で、沖縄北部を通過後、九州を横断し山陰沖に抜けた後、日本海を北東に向けて通過。広島、札幌など各地でこれまでの記録を更新する猛烈な風を観測。また、瀬戸内海沿岸、日本海沿岸で高潮の被害をもたらした。
死者41名、行方不明者4名、負傷者1324名など
台風21号
9月下旬
強い勢力で沖縄地方を通過した後、北東に向かい、九州・四国に上陸後、近畿・北陸を経て東北で温帯的圧となった。三重で猛烈な雨を記録したのをはじめ、四国・近畿・東北地方などで大雨となった。
死者26名、行方不明者1名、負傷者97、名など
台風22号
10月上旬
強い勢力で伊豆諸島に上陸し関東地方を通過した後、鹿島灘へ抜けた。台風と前線の影響で東海から関東南部にかけて猛烈な風と雨に見舞われた。
死者6名、行方不明者2名、負傷者167名など
台風23号
10月中旬
大型で強い勢力で沖縄の南海上を北上し、勢力を保ちながら四国に上陸した後、近畿・東海地方を経て関東地方で温帯低気圧となった。これにより各地で大雨となり、南西諸島から東日本にかけて広い範囲で暴風・高波となった。また、各地で河川の氾濫や土砂災害などが発生した。
死者90名、行方不明者4名、負傷者486名など